いろいろな消毒方法のメリット・デメリット

新型コロナウイルスの影響で、マスクだけでなく「消毒液」も不足になってきています。
なので、今回は消毒液について書かせて頂きます。

「消毒液」について書く前にまず、「新型コロナウイルス」について少し書かせて頂きます。
ウイルスには大きく分けて2タイプあり、「エンベロープ」という脂質の膜を持つタイプと持たないタイプに分けられます。
今、猛威を振るっている「新型コロナウイルス」は「エンベロープ」を持つタイプになります。

この、「エンベロープ」を持つタイプは「エンベロープ」を破壊することによってウイルスを失活させることができます。

なので、「新型コロナウイルス」を失活させるためにはこの「エンベロープ」を破壊することができる、洗剤や薬剤、アルコールを使うことが効果的です。

「エンベロープ」は脂質ですから、
・油汚れを落とす、中性洗剤(台所用洗剤)やアルカリ性洗剤。
・塩素の酸化力によって殺菌、消毒効果を持つ、次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウム
・エタノールの細胞膜、タンパク質の破壊効果のアルコール消毒液

以上3点が効果的としてよく使用されています。

では、それぞれの消毒殺菌方法のメリット、デメリットを見ていきましょう。

①中性洗剤(台所用洗剤)
市販の洗剤として多く販売されている。
メリット
・中性なので、素材を痛める事が少なく、多くの素材に使用できる。
デメリット
・洗剤なので泡立ちやべたつきが出るため、2度拭きが必要。
入手難易度 【◎

②アルカリ性洗剤(油汚れ用洗剤 等)
市販の洗剤として多く販売されている。
メリット
・中性洗剤より、油分を分解する効果が高い。
*デメリット
・中性洗剤同様、泡立ちや洗剤成分が残らないように2度拭きが必要。
また、素材によっては変色や色落ち等をおこすことがある。
*入手難易度 【◎

③プレミアムアルカリイオン水(PH13.1)
洗浄効果、消臭、殺菌、ウイルスの失活効果がある機能水
*メリット
汚れや空気中の炭酸ガスと反応して水に戻るので安心して使用できる。
デメリット
PH値が11から殺菌、洗浄効果が急激に上がるので、市販より高い(PH13.1)を使用されるのが望ましい。
*入手難易度 【△
専門業者からの購入になる。(当社で販売してます。)

*PH値(ペーハー値)とは水溶液の液性(酸性~アルカリ性)を示すもの。
PH1(強酸性)~PH7(中性)~PH14(強アルカリ性)

④次亜塩素酸水
食品添加物としても使用される殺菌効果のある機能水。
メリット
有機物と反応して、水に戻るので安心して使用できる。
デメリット
使用時に塩素臭がすることがある。
また、有効塩素濃度が低い為、汚れ(有機物)があると効果が期待できない。
*入手難易度 【◎
市販でも販売されているが、水道水から精製する機械も販売されており、コストパフォーマンスが高い。

⑤次亜塩素酸ナトリウム(ソーダ)
殺菌、消毒、漂白効果があり、水道水にも入っている(濃度はかなり低い)。
メリット
漂白剤やカビ取り剤の主原料として使われており、
*デメリット
酸と混ぜると塩素ガス(有毒)を発生するので注意が必要。
殺菌効果は高いが、アルカリ性で漂白作用があるので取り扱いに注意が必要。
*入手難易度 【〇
濃度が低いのであれば、カビ取り剤や漂白剤として入手は可能。

⑥消毒用アルコール
医療現場や手の消毒でよく使われるアルコール(エタノール)
濃度が50%~80%が望ましい。(濃度が高すぎると殺菌前に蒸発し、低すぎると効果が期待できない。)
*メリット
アルコールが蒸発するので水が無いところでも使用可能。
*デメリット
臭いがあり、引火性もあるため、使用に注意が必要。
*入手難易度 【×
医療現場、介護者など使用されている現場が多く、不足がち

⑦オゾン
強力な酸化作用があり、消毒、殺菌、ウイルスの不活性化、脱臭、脱色などに使われる。
*メリット
洗剤や薬剤と違い拭きあげ等が不要なので空間全体に効果がある。
*デメリット
室内(密閉空間)での効果は期待できるが、屋外には適さない。
入手難易度 【×
オゾン発生器が必要であり、使用時には適切な知識が必要になる。

⑧消毒・殺菌・ウイルス不活性化 洗剤や薬剤
様々なメーカーから発売されている、「消毒・殺菌・ウイルス不活性化」の薬剤(洗剤)基本的な成分としては次亜塩素酸水等が良く使われているが、各メーカーによって様々な効果があり、中には「抗ウイルス効果」が持続するものもある。
薬剤を使用しての拭き上げや噴霧して使用。
メリット、デメリットは各商品によって異なる。
入手難易度 【△
業務用になるので、市販では入手ができない場合がある。

以上が主だった消毒方法になります。
消毒も「消毒する場所」「消毒する対象」によって使う消毒方法も変わります。

ただ、医療現場や介護職でアルコールの不足が問題視されています。
なので、正しい知識を持って頂きアルコール消毒液は医療現場等に使用して頂き、他の消毒液を使用してみませんか?
こんな時だからこそ、できる事を少しづつしてみませんか?

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